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くるり「ソングライン」ディスクレビュー

2018年9月19日、実に4年ぶりとなるくるりのアルバムがリリースされました。くるりといえば夏フェスの常連として有名ですが、今夏はフェスに登場する機会も少なかった印象がありました。その代わりと言ってはなんですが、今回のソングラインというアルバムは過去最高レベルの完成度。今回は、ソングラインのアルバム収録曲をじっくりとレビューしていきたいと思います。

1998年にデビュー以降、今年で20周年を迎えたくるり。幾多のメンバーチェンジを繰り返してきた中でも、フロントマンである岸田繁の声と、安定感抜群の佐藤征史のベースは昔から変わることなくホッとさせてくれます。そこに2011年から加入したファンファンのトランペットが彼らの曲に艶を与えてアップデートされ、日々進化を遂げています。

今回のソングラインというアルバムは、1曲目の「その線は水平線」のキャッチーなメロディから始まります。近年のくるりはカントリーやワールドミュージックのような多国籍な印象の曲が多くありましたが、この曲によって懐かしさを感じたファンも多いと思います。「ロックンロール」や「HOW TO GO」の時代のようなロックど真ん中のくるりを彷彿とさせてくれる1曲です。僕自身、このアルバムの中で最も好きな曲を挙げるとすれば、この曲です。

4曲目に収録されている、アルバムタイトルでもある「ソングライン」。スローテンポの流れるようなメロディラインで、ロックやクラシック、ブルースなど多くの音楽の要素を取り込んだ意欲作です。存在感のあるファンファンのトランペットも見事にマッチして、いつまでも聴いていたい心地良さがあります。

今アルバムの中で唯一のインストである「Tokyo OP」は5曲目に収録されています。歪みのあるサウンドは正統派ギターロックといった印象を残しつつも、メロディラインをリードするキーボードも見事にマッチしています。先日、ソングラインを引っ提げたワンマンライブに参加してきたんですが、この曲が流れている間、その迫力に圧倒されて固まってしまうほどでした。

最後に収録されている「News」という曲は、懐かしいメロディラインに乗せながら、時代とともに移りゆく社会や価値観の変化を歌った曲です。新しいものが良いのか古いものが良いのか、どちらが正しいのか僕には分かりませんが、彼らから投げかけられた疑問は最後に余韻となって僕の中に残り続けました。音楽を口ずさむのではなく、歌詞の内容やメッセージが最後まで印象に残ったアルバムはこの作品が初めてで、くるりの新たな世界観に触れたような気がしました。皆さんも一度、くるりの「ソングライン」を聴いてみてくださいね。

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